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田中レイコ 28歳|学生・ソープ嬢

2020年11月に取材。

「仕事について」に続きに二度目のインタヴュー。当時(2019)の彼女は休日は早朝から働き、それ以外は勉強に費やすというものだったが、試験勉強に集中するためバイトを辞めるとのこと。勤務終了1ヶ月前、1週間前、勤務を終えて、の3回取材を行った。本テキストは勤務終了一週間前に電話で取材したものを書き起こした。

映画館で映画を観ることが好きで、かなりの頻度で作品を鑑賞している。最近観た作品で面白かったと報告されたのはトム・ムーア、ロス・スチュワート監督作品『ウルフウォーカー』。

· GOODWAR インタヴュー

ー「あの日」について聞かせてください。

それ結構なんか、何だ、隙間があることに、あの日ってどの日だろうって思って考えてたけど(笑)、なんかあんまぱっと浮かばないね。あの日って言われ、あの日?あの日かー、うーん、みたいな感じになるね。うーん、うーん、ふー。そうだねー。特にねーすっごい、あの日ってすごく絞るっていうか、聞かれて、あーあんな日あったなあって、ぼんやり、こう思い出したのは、えーやっぱおばあちゃん死んだときかな。特に母方の。死んだことっていうより、母親の動揺具合がすごすぎて(笑)、それが多分、すごい覚えてるあの日だと思う。うん、かなー。突然、なんか倒れたみたいに倒れて、夕方ぐらいだったかなあ、夕飯どきで、で、なんか動揺しまくってて、もう電車、あそう電車がそうぎりぎりで、タクシーで行くってなったときに、お母さん五百円貯金してたんだけど(笑)、もう動揺しまくってお札とかじゃなくって今手元にあるお金、みたいな感じで、その五百円貯金を、こうすごいその力で開けて(笑)、その五百円を握ってんだけど、こう手からばらばらばらばら落っこってく五百円みたいな。もうそのインパクトが強すぎて、あ、人間て動揺するとこんなにこう手が震えるのかと思って(笑)、物が落ちるほどみたいな。

ー貯金箱のディティールについて思い出せますか?

何かプラスチックのやつで、その割るやつじゃなかったっけ、ガラスとかじゃなくて、こじ開けるタイプだったんだけど、普通に、蓋がついてて。結構硬くてさ、うん(笑)、うん。それをこじ開けて、こうザザザザザッってこうしたら何か、お菓子みたいにさ、出すんだけど、手に。ぽろぽろぽろぽろ次から次へとこぼれてってそれが(笑)。ちゃんと、ちゃんとしっかりしてってこう肩を揺すったのは覚えてるね。大丈夫だからしっかりしてみたいな(笑)。そんなあの日、を一番覚えてるかも。ま、そのあと普通に病院行って、まあまあ倒れて、で、こうゆう状態ですって聞いて、まあ今日ちょっと泊まるからみたいな、向こうの、あのおばあちゃん方のおうちに。あーわかった、ま、こっちは心配しなくていいよみたいな、感じで、そうその晩は終わったんだよね。

そう、私は家に残る組だったの。あ、とにかくなんかおばあちゃんより母親のが心配だったね。このまま崩れたらどうしようとか、うん。何も、突然のことすぎて何も手につかなくなって、うつ病とかになったらどうしようとか。これからの生活のことを考えてた、かも。そのおばあちゃんがいなくなることより、いなくなってから、母親がどうなるかのほうが心配。心配というか、この家自体がどうなるかっていうのが心配だったかもね。えー、うち母親いないと結構家回んなくなると思うんだよね。みんな誰も何もしないからさ。そうすると私に、女の私にすべての役回りが降りかかると思うと、ちょっと、負担だなあと。そうゆうことを考えるんですよ(笑)。そうね、そう。えー、うーん、でも、まーお母さんが不能になったら、でもみんなも多分協力するだろうなと思うし、そりゃあそれでね。そうそう、ま、いざとなったらな。何だっけ何だっけ何の話だっけ?そうそんなことを、思ってたかも、しんない。そうだねーそうだね、こんな、こんなときでさえ結構自分のこと、なんだなっていうのは、軽くちょっとなんか薄情だなって思ったけど、そんとき(笑)。そうそ、こんなときに。あーでも、うーんそうね。母親が不能になるっていう前提が、あってからの自分かなっみたいな、言い訳をすると(笑)。えー何歳だろうね、あれ。高校生ぐらい。いや15年ぐらい前じゃない?やばっ。

高校1年生か2年生、ぐらいだったかなあ。そうそうそうそう。その1週間後ぐらいに、普通に学校行ってて、まあ電話かかってきて学校に、でそのまま途中で抜けた記憶があるから、帰っていいって言われて。そうそうそう。だから高校生だった気がする、当時ね。

ーその連絡を受けた時どんな気持ちでしたか?

あっ、来たか、みたいな感じだった。もう結構、うーん植物状態にあったからね。そう、呼吸器はずすはずさないで、まあちょっと、もめはしないけど、うーんまあね、あのー周囲の人の、この、何?安定というか、心の安泰、が済んでから、じゃあもうね、延命は望みませんということで、みたいな感じになったんだよね、確か。そうだそうそう、よく覚えてんね、私、こんな話。(笑)相当、動揺したんだろうね、きっと自分の中でも。

ー時系列が逆?

呼び出されたのがあと。五百円玉のが前。うん、ちょっとわっかりにくかったか。そうね、母親のほうが印象的かも。うーん、なんか多分いつもと、違う母親の一面ってか見たことが多分なかったんだと思う。あれだけ動揺した、姿を。だから泣くとか、怒るとかっていうのは意外と別にって感じなんだけど動揺ってあんまり、見ないかもしんない、しかも家族で。まあまあドラマとか映画とかね、そういうのではありきたりだけど、身近な人、友達とか、ま家族でもいいけど、動揺、あれだけこう顕著な動揺?はあんまり見たことなかったから、動揺見た私が動揺してるみたいな感じはしたかもしんない(笑)。おーどうしよどうしよみたいな感じはあった記憶はある。そんな軽くはないけど。そうそうそう。起きてからの記憶?あーー、でも普通に学校に行った気がする。うん、なんか普通の生活をしなさいって言われたんだよね、電話で確か。

そうその泊まるっていう電話が前日の夜にあって、で、なんか、ま、あんたたちは学校だから、もう別に特別なこととかしなくていいから、もういつもどおり普通の生活をしてなさいって言われたから、もう普通に起きて学校に行った。その日の朝は別に、あーでも今日何時に帰ってくんのかなー、連絡いつかなーぐらいは気にしてたけど、そんなにあほみたいには、どうしようとか、ああしようとかっていうのはなかったかもしんない。多分その、ね、電話でそういうことを話してくれたおかげというか。

ー今も小銭貯金していますか?

ママ?してる(笑)。かわいいっしょ?お正月にお札に変えてくんのかなー。なんかとりあえず数えて、そうする。去年だかおととしは3万だか4万だったとか何とか言ったかなー。気まぐれっていうか趣味みたいなもんね。その五百円玉ができたら入れる、みたいな。どんくらいたまってんだろうねー。全然見てないわ、私は。ノータッチだけど。でも結構たまってんじゃない?いっぱい。

だからその、もしものとき用よ。

ほんっとに。ほんっとにねーなんか家に住んでると、いきなりさ、なんか、ガスが壊れたとかさー、冷蔵庫壊れたとかさー、なるじゃん?そのときの何かの足しにするって言ってる。母親は。そのいきなり何十万って出しなさいって言われても、ねえ、出せないです。何十万には足りないけど、せめてね、足しになる様に。誰かが病気になって、今すぐ何万円必要とか、そういうもしものためにやってるって、うん。あとちょっと何か外食するのに使おうとかさ。それぐらいだって。

ーあなたがもしものために備えていることはありますか?

してない。あでも私もお金ためてる。ためてるっていうか、うーんまあお金ね、まあ持ってるか。もしものときのために、ねー。何かしてるかな?してないなー。そのもしもが思いつかないからだと思う、具体的に。うん。なんかお母さんとかになるとやっぱ年齢が年齢だから、自分が病気になったらとかさ、何かーそうね、子どもに何かあったらっとかさ。そんなん結構、ポジションによってだいぶ、そのもしもが変わってくるよね、そのでかさが。多分、私の予想では。だから私はあんまりまだもしもを考えられるような年齢とか、このー自分のポジションじゃない気がする。これで子どもいたりとかね、結婚してたら多分、もしもがたくさん思いつくと思う(笑)。いらんことまで思いつくと思うんだよね。うーん、そうだと思う、なー。だから私のもしもはあんまり、ない、今んところ。

ー他に思い浮かべた「あの日」について聞かせてください。

あの日―?あーねー、ないかな。いや、ないねー。ないかも。逆にすごい。でももしかしたらこれから起こるかもしんないよね。こういうのって映画であるじゃん、よく。あの日は朝からこれこれでって回想みたいなさ。あーよくこんなに覚えてるなーって思うけどまあそれだけ、ね、出来事が、前後、真ん中がすごかったから前後も、なんなんかね。

覚えてるみたいなこともあんのかなって思うけど。

ーでは今日はどんな日でしたか?

今日?今日は、今日はバイトだったからね。今日でもめっちゃ楽しかった。普通に。うん、いい日だったかな。4時に起きた。明日も4時。えーうーん、お客さんいっぱい来てくれたから。普段会えない人とか。でまあ、うん、そうねー、そう。うんうん。結婚観みたいなの、とか出会いとかについて、何かいろいろしゃべってもらった。いやなんか、あたし辞める理由がさ、あんま学生っていう話をしてないから。そろそろ年齢も年齢なんで婚活しようと思ってーとか結構最初適当なこと言ってたの。でもう婚活っていうふうに嘘を統一して、し始めたから、そしたらなんか、何ていうのかな、うーん、そうなんだーみたいな、みんな最初はそうなんだーなんだけど。そんな年齢なんだねって言う人と、えっどうやって婚活すんのみたいな、合コンとか行くのみたいな人と、いろんなパターンがあって、いろんなっていうかまあそれぐらいなんだけど、パターン的に二つぐらいなんだけど。でも出会いってどこにありますかみたいな、話をしてたら、1人の人、あ、なんか趣味、が映画だから、映画かーみたいな。でも運動系だったらテニススクールとかいいって言われるんだけど、 いやそいつ、ちょっとおじさんだからね。あ、そーなんだみたいな。テニススクールだと、休憩時間にしゃべったりとか、2人でやる、スポーツだから、絶対もう1人が必要だし。そうそう、で2人でやりませんかって言って、出かけることもできるじゃん。でもそしたらゴルフとかもどうですかねーって言ったら、ゴルフはちょっと年齢層が高い。あと金がかかる。あと車とかも運転できないと不便みたいな。結構私にはでかいマイナスポイントがいくつかあって、ゴルフは却下になったんだよね(笑)。ランニングもなんか却下だったな。走るのに疲れてしゃべれない(笑)。そんな感じの話をしたりとか。で、その人すっごい優しくてさ、すっごい静かな人なんだけど、めっちゃ、めっちゃエロいよ、うん。まじほんとに(笑)、人は見かけによらないなって思って。あんまりなんかそういう話をする系の人じゃなくって、もうほんっとに、なんか、そうゆうことにこう、込めてますみたいな感じの人だから、あんま、その人自身の話は聞いたことがなかったんだよね。あまり振らねっつーか。でもなんか、まあ最後だし、いっかなと思って、何か最近そういう浮いた話はないんですかーみたいな、さらっと聞いたら、いやでも2年ぐらい前になんか、遠距離だった彼女が。外国と日本で。そしたら外国の女の人?が男の人と不倫して結婚しちゃって、日本に戻ってこなかったんだよね、みたいな話をされて、えーその、この人こんな(笑)って。あと子どもがいたとかね。まじで?みたいな。めちゃくちゃびっくりするし知らないこといっぱいあんなこの人たちと、みたいな感じだった、今日は。でも彼らと会うことはもうほぼない。明日と、来週出て終わりだから、そうそう、まあ、あー多分明日は来ないだろうけど来週来れば会えんじゃない?でも、その2回かな。うん、会えても二、三回。うん。プライベートで会いたいとかは思わないね。うーん。いたけど、そういう人こそまた来てくんないんだよね。あ、まじ次来たら絶対何か、におわそうとか思うんだけど、来ないんかい、みたいな。まじショックみたいな(笑)。ほんっと悲しいと思うけど、まあそんなもんよね。辞めたあとは勉強するよ、もうほんっとに死ぬ気で。死ぬ気でとか言って(笑)。うーーん、そーねー、まあ今の資格受かったら、ま、とりあえず就職は、するかな。その資格に準じた仕事をしてー、まあ面白ければ続けるし、うーん、2、3年ぐらいで多分もう、これ以上自分でやってても面白くないとか、何かほかのことに興味が出ちゃったら、優先順位が、仕事よりね、そっちにシフトしたい。何ていうか、映画?関係?そういうのが。うん、今はまだまあ観たりたり考えたりするだけで、いいかなって思ってるところもあるから、それが仕事になったらどうなるかっていうのがあんまり、こう想像がついてないんだよね、明確になってないっていうか。漠然としすぎてるから、それだけで動くのはちょっとやっぱり年齢的にも、今の状況的にも、うーん、早まんないほうがいいかなーとは思ってるから、うーん、そうね、そんな感じ。

ー争いについて聞かせてください

争い?難しいなー。争いって何よ、何?

あ今日さ、聞いて、そう争いで思い出したんだけど。姪がさ、運動会だったの。でその動画が上がってたんだよね。そのね、運動会のやつが。でもまだ1歳半とかだからさ、全然何が何だかわかってないの、起こってることが。でーご飯のときになんかみんなでその話してて、全然何かわかってなかったよねみたいな(笑)、言ったら、やあ、もうあれぐらいじゃ争うことも知らないでしょ、競うとかって言ってたの今思い出した。あー確かにわからないのかーって、あーでもわっかんないよなって思うかも、うん。何が起きてるかすら。ふー。争い?あーうーん。比べるみたいな。比べる?うん、そうね。あーでも、ま、ちょっちょっと遠いか。比べるっではないけど、何だろう。でも何かがないと成り立たないよね?もう一方がないと。1人じゃ争えないしな、みたいな。ふー。そうね、争いの定義。争いの定義ねーうーん、何だろう、難しい。うーん。そーねー。

(間)

うーん。

(間)

何だろう。わからない。うーん、うん。争ったこともないねー(笑)。争ってるなーもないね。まあそれはやっぱり、関係性によるかもね、争いって。相手との、関係性がかなり重要なんじゃない?うん。あのー争う人との。人なのかな?物(もの)ではないよね?物とは争わないよな、うん、人だな、やっぱり。そうね、関係性かも、争いの定義って、きっと。うーん、それだ

ー風俗のアルバイトについて親に言えますか?

どうなんだろうね?まじで怖い、私は。どうなんだろう。まあ多分辞めなさいとは言うよね。

興味は、あ、いやー、ま、興味は持たないだろーなー。うーん、どんな仕事って聞いてくる親だったら、もうほんとすごいなとは思うけど、あんまりそこーの想像ができないからなー、それに関しては。やっぱそういうものにあまり偏見っていうか、偏見っていうとちょっと大々的だけど、まあそういう仕事もあるよね、こう仕事としてみれるような人っていうか、だからやっぱり恋愛対象とかになっちゃう男の子とか、何かこう、それこそ、えーそんなのやってるっていうような目で見る女の子とか、そうゆう子にはやっぱ話さないかな。あと下ネタとか苦手な子とかね。うん。

ー話してない人で思い浮かぶのは?

Eちゃん。Eちゃん、Eちゃん言ってないよね?Eちゃん、あとまあ親でしょ。あとまあきょうだいにも言ってないでしょ。あとあたしの場合、誰かいたっけなー。あーっと学校の子には誰も言ってないね。

ー話したことある人で思い浮かぶのは?

Mちゃん、Y、A、YYちゃん?とかかなあ。

ーすぐ出てきましたね。

そうね、すごくない?うん。でも別にそっちのほうが仲いいとかそういうわけでもない。

(間)

そうなんだよ。だからそれもさー、関係性だよね。やっぱ崩したくないってこうその人に対して、思い入れが強い、すぎるとやっぱ言えないかも。うーん。安易にね。うん、なんか崩れてもいいとは思わないけど、何の、そうそれも考えたことある、何で言える人と言えない人の差ができるのかっていう、言ったらどう思われるか怖いっていう人のほうが、やっぱり言わないかもしんない。うーん、あたしのことをあまりよく知らない人のほうが言ってる。

河井 うーん、まあそうだろうね。そう。そうね。それほどに。うん。そうかも。あと知らなさすぎる人も言ってないね。学校関係の人とかさ。私のこと多分何にも知らないと思うけど、あたしも相手のこと知らないから。ふー。それはあるね。相手のことを知らないっていうのもある。自分が。うん、知らないと言えないよね。

ー「良い争い」はあると思いますか?

よい争いなんてある、ある?うんまあまあ何かその、関係性がいい方向にいけばよい争いなんじゃないん?

ー結果論として?

そうそうそう。それでやっぱどっちかが何か違うんだったら違うんじゃない?何か(笑)、うまいことわかんない。どっちかが何か違うっていうか、納得いかないとかさ。でも多分そんなのはね、ないと思うんだよね。どっちかが折れなきゃ終わらないことってたくさんあるじゃん。でもまあ何となくいいかなって思えるぐらいでさ、それだったら、いいけど。

ーでは「悪い争い」はありますか?

わる(笑)、悪い争い?何だろう。悪い?悪い争い。うーん。悪い争い、あーでも何か全然違う第三者が巻き込まれちゃうとかね。こういうの悪い争いな気がする。その人が意図してないのに巻き込まれるとか。でもあんまないよね?それと、結局首突っ込んでんだからさ、みたいな(笑)。

悪い争い、あんま、思いつかない。争い、まあ戦争とかそういうレベルになっちゃうと、またな、話がでっかくなりすぎちゃうしなーと思うし。うーん、争いって難しいね。

いやでも、あの日については結構考えたかも。学校の行き帰りとか。あの日っていつの日だろうみたいな感じで、ぼんやりとだけど。そう、考えたりはしてた。うん、考えるってか、まあ思い浮かべる作業、作業?うんまあしてたかも。うーんまあだからその、そう一番思い当たったのは、その五百円玉、みたいな。

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