Return to site

ユキナ 25歳|証券会社派遣社員

 十一月、東京の多国籍料理屋にてマッチングアプリでやりとりしていた女性に話を聞くことにした。二十五歳、同い年。

· 理想の死

 お父さんめっちゃ大変な仕事してるなって思う。死化粧もお棺も全部してる。うんでも何か、お父さんがよく言うのは、その家族、親族が見てないところで、お化粧とか何かそういう着物着せてあげたりとかしてると手とか、腕とか掴まれるらしくて。私も最初、えっ? て何の怖さもないらしくて。悪さしてやろうとかのじゃないらしい、お父さんが言うにはね。絶対これ私を怖がらせようと思って嘘ついてるって、いまだに思ってるんですけれども。でもそれされるのは親族が見てないところらしくて。だから本当は、まだ何か逝きたくないけど、家族には心配かけたくないみたいな、最後の何か愛情みたいなもので、それを全部自分にぶつけられてるから、だからパパはそういうの怖いと思わないよって。だってお葬式を挙げてもらうっていうだけで、何ていうのかな、大事に思われてるってことじゃないですか。

 私のお母さん、看護師なんですよ。で、夜勤とかがあったから、ちっちゃい頃お父さんの職場の人たちがすっごいよくしてくれてて、よく葬儀屋の事務所のほうにいたんですよ。お葬式来た人とかを見たりしてて、みんな泣いたりとかしてて、またなんかが死んじゃったんだみたいな感覚で、いっつも別に何も考えないで普通に見てたりもしてたし。何か死が近すぎてあんまり考えたことない。何も思わなかった、ただすごい大変な仕事してるなーくらいにしか。そう、その亡くなった方の、近い人たち、会社の社⻑とかもすごい文句つけてくる人とかもいるらしくて。何かが気に入らないとか、花の配置が気に入らないとかそういう。亡くなったことに対することじゃない。その環境とかに関して言ってきたりとかする人とかもいて、亡くなった方がお世話になった会社の人とかが、俺の会社の花、もうちょっとわかりやすいとこ置けとか。とかの対応とかがめっちゃ面倒臭い、ってか大変。ていうかどうにもなんないこととかもあるじゃない? ていうか、何であなたが口出してくるのとかはよく言ってた。宗教関係とかも結構多いから、創価学会の日とか大変とか、めっちゃ聞いてて。私が五年つき合った人が創価学会で。そこでもちょっと何か、何かすごい強烈すぎて揉めたり。私それで別れたんですよ、創価学会だったから。

 彼氏のお母さんが。私を宗教に入らせようとしてきたりとか、すごかったから。仏壇買えとか。あからさま。買わねーわ、高校生だし(笑)みたいなんがあって(笑)それで、そういうのとかもあって、何か宗教関係は結構大変って言ってた。まあ、みんなそれだけ信念強いんだなって。自己主張がすごい、それぞれ。亡くなった人が見たらどう思うんだろうなって、お父さんいっつも言ってた。そんなことで親族と、親族同士が言い合ってたりとか、どう思うんだろうなみたいなの。

 ──身近な人で亡くなった方はいますか?

 うん、おじいちゃんが、亡くなった。末期がんで亡くなって、途中からもう、みんな見てるのが辛くなっちゃって、もう苦しそうって、副作用とか。だから最後はもう全部やめて。で、みんないるときに亡くなった。たまたまその日、集まってたから、私も何も予定とかも入れてなくて仕事も休んでて、今日ちょっと来てほしいってお母さんに言われて、行って。お母さん敏感で。多分、患者さんとかいっぱい亡くなる人を診てきたから。多分そうなのかもしんない。人一倍感受性とかも強くて。だから多分、何かわかったのかなーと思って。お母さんがみんなのこと呼んでて。で、たまたま、本当にたまたま、みんないて、お母さんのきょうだいもみんないた中で亡くなったからよかった。前の日とかは普通に笑ってた。頑張って、うん、笑ってた。耳だけは聞こえてたから。声は、出せなかったけど、話を聞いて、にこって笑ったりとかはしてて、やっぱ治療やめてよかったねっていうのは話してて、だからいい死に方だったと思う。それと小学校六年生のとき、ひいばあちゃんが亡くなって、そんときは正直三年ぐらい亡くなったって思えなかったから、何回忌とかのときしか仏壇の前行かな買った。何でそんなお参りするんだろうみたいな感覚だった。え、いないの? みたいな。そのひいばあちゃんも、自分亡くなったって思えてないんじゃないかなって、私は思ってる。いるんじゃないかな、どっかでみたいな。私、親戚とかも、結構スピリチュアルとか信じる人たち多いから、今多分、ここの同じ空間のどっかで聞いて笑ってんじゃないみたいなとか、そういうのを、みんな言っちゃうから、私もそういう感覚になっちゃった。だからいるって思うから、高校生くらいまではセックスするとき見られてる、いるから、お願い、ごめんなさい、ごめんなさいって思って(笑)やってた。だから見守ってくれてるっていう感覚がある。そう思う理由が、いやなことがどんなに続いても、私、結局いいほうに転がるんですよ。最終的には、ああよかったって思える結果になるんです。めっちゃくちゃ悪いことばっか続いて、ああ、もうこれだめだなって思っても、結局最終的には、あれっ、どうにかなったなってなるんですよ。

 ──父や母が死に瀕した時あなたはどういう感情を抱くと思いますか?

 えー、どんな感じなんだろうね。でも、何か、きれい事とかなしで言っちゃうと、ほんと、ここ半年くらいは思わなくなったんだけど、小学生のころから、お母さん早く死ねばいいのにってずっと思ってた。嫌いだった。今は一人になってから、こっち来て大変さとか働く大変さとかわかるから。何でだろう、うーん、お母さんすごい多分情が厚くて、感受性強くていい人なんですよ。でも、家事しないんですよ。料理作らない、掃除しない。私、小学生のとき、勉強しないで家事してたんですよ。だから成績悪くて。そしたら、学校の先生に私だけ怒られて、げんこつされて。で、そのことでお母さんにめちゃくちゃ言われて、何で勉強できないの? え、家事してるからじゃんみたいな。それもあって小学生のころから、この人いなきゃいいのにとか、早く死ねばいいのにってずっと言ってたんですよね。お父さんとか親戚の人とかに言ったりとかしてて。でも、笑って流されたりとかしてて、親子だからしょうがないみたいな。お母さん、ご飯作ってくれないんだよ。でも、看護師だから忙しいんだよみたいな。でも、ほかの友だちは、お母さん看護師でも、おうちきれいで、ご飯もちゃんとおいしいの作ってくれてるのにっていうのがあったから、好きじゃなかった、お母さんが、お母さんしてくれなかったら、私どうしたらいいんだろうって思うし。

 ただ先生に虐待みたいなんされたことあって、私、中学生のとき。男の人で三十代の人なんですけど、そんとき、いじめがあったっぽくて、クラスで。私、全然関与してないんですけど、いじめてた子とたまたま家が近くて、通学一緒にしてたっていうだけなんですけど。で、クラスの女の子たちが順番に呼ばれて。私、すごいおとなしくて、何も自分からは全然発言しなくて、もう目立たない、目立たないって、昔から生きてたから、多分、何て言えばいいのかな、よくわかんない。そんときの先生の気持ちとかまで考えられなかったけど、何かやったんだろうって、お前だろ?みたいな。私するわけなくない? このキャラで。誰が見ても、アニメ化したらこの子一番しゃべんなくておとなしいタイプじゃんみたいな感じだったんですけど、何かしただろうって、何日間も言われて、呼ばれて、ボールペン投げられたり、パソコン投げられたり。そう、パソコン、ガンって。びっくりして、そうノートパソコン、ほんと怪我するんじゃないかって思って。ボールペン顔に投げられたりとか。え、なんでってなって。で、私、お母さんには言いたくなくて、何か悔しくて。仲いい友だちのお母さんに言って、したらその人がこっそりうちのお母さんに言ってたみたいで、うちのお母さんがめっちゃくちゃキレて、もうこれ以上キレること生涯でないんじゃないかってくらいキレて、すぐ学校に電話して。すぐ来いみたいな、そのやって来た先生に土下座させて、私に謝れみたいな、立場わかってるのかみたいな言って(笑)そんときに、えっ、母親だなって思った(笑)

 結局、めっちゃ私のこと大事だったんだなと思って。だって先生にどう思われるかとか、これから参観日とか面談とかいろいろあって、自分と先生の関係がちょっと気まずくなるのとかも考えると思うんですよ、私だったら。我が子だったらそういうことすると思うけど。わかんない。先生の気持ちも、お母さんの気持ちも、当時はよくわかんなかったけど、とりあえず何か、目の前の光景が壮絶すぎて、いいのに、こんな目立つことしないでとか思って。私がやられてて、黙ってたらよかっただけなのにと思って。だからお母さんに言わなかったのに。で、結局謝られて、それから学校で私すごい特別扱いみたいな。それが中学二年生のときで、高校入ってから三年間はお母さんとしゃべんなくなってって感じ。何でだろう。あんまり家にいなかって、彼氏とばっかり一緒にいて、そんな感じだった。高校生活終えて、無事に。ほどよく友だちもできて(笑)一番ほどよかった、高校時代が(笑)そこから保育士の専門学校入ったけど、半年で辞めて。

 ──なぜ辞めたのですか?

 辞めた理由は、辞めたかったんですよ。辞めたかったけど、 辞めた理由は学校が嫌だとかじゃなくって、辞めて、辞めて、理由、うーん、言いたくなくはないんですよ。でも、でも、もしかしたらそれが一番死ぬとか生きるとかにかかわることなのかもしれない(笑)どうなんだろう、わかんないけど。私が死ぬこと怖くないのはもともとだけど、えー、どうなんだろう。専門学校入学した年の八月のときに、赤ちゃんいるのわかって、私。そう、ずっとつき合ってる彼氏と。いたんですよ、病院行ったときにわかって。ずっと体調悪くて、私馬鹿だから気づかなくて、生理止まってたのに。何か体調悪くて病院行って、したら、症状だけ聞かれて、したらエコーしようって言われて、されたら、ちょっとびっくりしないでねって、びっくりしちゃうかもしれないけど、赤ちゃんいるよって言われて、えって思って、お母さんと一緒に病院行ってて、わーどうしよう、赤ちゃんどうのこうのじゃなくて、私は怒られるって思って、そしたら、何かその日に性別わかるくらいおっきくて、もう堕ろせないって言われて、言われて、え、何かいっぱいありすぎてわかんないんですけど、お医者さんに呼ばれて、怖いですって言ったら、じゃあ私から言うねって言ってくれて、全部説明してくれたら、お母さんにあー怒鳴られるって思ったら、お母さん怒んなくて、したら病気じゃなくてよかったーって言ってて。何か、え、何か、私、浅はかだったなと思って。多分お母さん心配してた、病気なんじゃないかって。何か体調ずっと悪いって言ってて、生理もこないってなって、あ、なんだーみたいな、病気じゃなかったんですね、もう私なんかもう治らない病気とかだったらどうしようとか、ずっと思っててって話してて。で、十月にそのわかった年に休学したんですよ。保育士にはなりたかったから、休学して、そんときがもう五カ月だったんですね、赤ちゃんが。で、八月に籍入れて、十二月に普通に産んで、そっから二年ぐらい三人で一緒に暮らして育ててたけど、その宗教のあれでいっぱい色々あって、すっごいストレスで私、子どもと家出ようとか思ってたこともあって。そうそれで、その彼氏が鬱じゃないけどそういうのを持ってる人で、精神的に何か自傷行為が激しい人で、しかもそれが腕ぱつぱつ、包丁で切ったりとか、そういう感じの人で。学生のころカッターだったんですけど、一緒に暮らしてたとき、カッター家になかったんですよ(笑)それで喧嘩になったときに、私はもうあなたと一緒にいれない、そんな弱い親の言いなりの人。私たちのこと誰が守ってくれるのって言って、実家帰ろうと用意してたら、何かすっごい静かになって、洗面所行ったら血が流れてるんですよ、まさかと思って見たら、めっちゃ血出てて、腕。こんなにすごい大事に思ってるのにみたいな、大事じゃなかったらこんなことしないじゃんみたいに言われて、この人、本当にもうだめだなって思って。そいうのとかもあって別れて。で、実家戻って、案の定、戻ったら別れたことに対して言われるんですよ、お母さんに。普通の家庭築いてほしかったって、学費とかも全部払っちゃったあとに辞めたから、普通に何か、何か、やっぱ残念な子みたいな、私のこと。うまくできないみたいな。それも苦痛で、だんだん何かちょっと狂ってきて、何か。私だって頑張ってるのにみたいな、頑張ったのにとか、いろいろ頑張って頑張ったのにとか、誰もほめてくれないとかって。で、遊び歩くようになって。

 今もう五歳で来年小学生なんですけど。でも何か、地元にいるのが辛くなってきちゃって。何かもう一回リセットしたいって思っちゃって後半からはもう、大事なものがなくなっちゃって、あっちで。いる意味がなくなって。もういてもいなくてもいい。死んでも生きててもいいって思ってて、親のことも、妹のことも、子どものことも、別れた人のことも、みんないてもいなくてもいいと思って。もう一人になりたい。で、子どもを施設に預けて。そう。えっと、何ていうんだろう。親がいない人たちとか、親が金銭的に、余裕がなくて預けられるところ。もう相談できる人いなくて、預けて、何か、里親はもう四歳とかだともう遅いって言われて、もうちょっと、ちっちゃかったらいろんなふうに言ってごまかしながら、うまく思春期まで育てられるけど、もうこの年齢だと、もうお母さんはお母さんってわかっちゃてるし、いろんなことでトラウマになるって。ああ、自分はこういうふうに捨てられたんだと思っちゃうから、あんまりお勧めしないって言われて。いや、何でもいいですみたいな感じで、ほんと一人になりたくて、辛くてもう。そのとき私、風俗で働いてて、掛け持ちしてたんですよ、風俗と風俗。そいうのも辛いし、ネットにもいっぱい書かれるし、あいつ子どもいるみたいなの。あそこの店は、誰々は子どもいるとか。そういうの見てると、何か子どもまで汚れる? 私の子どもまで汚れてる感じ、言われてる気持ち? そう。あの女が股開いてる間、子どもは保育所で絵描いてると思うと笑えるなみたいなことも書かれてて。私と子どもって何なんだろうって思っちゃって。そんな人たちの言うこと気にしなきゃいいんですよ。いいんですけど、私は人のことがすごく気になるタイプだから、子どもといるの辛くなってきちゃって。普通の幼稚園とか参観日とか行くと、みんなお父さんと一緒に来てたりとかしてて、何か普通じゃないって、自分はやっぱ普通じゃないんだ、昔からそうだったけど、不幸なほうにいる人間なんだって思っちゃって。で、死のうと思ったけど、何か無理だ、怖くて。怖いというか、何で私たちが死ななきゃいけないんだろうって。何か、何ていうのかな、むかついちゃって。

 だから、そのときの状況とかによって変わるんですけど、基本的には怖くはないんですけど。何か、うーん、死に方がわかんなかったっていうのもあるんですけど、何かでも、とりあえず子供を、私一人だったら別に、私のことを言われるのは全然よかったんですけど、子どもありきで言われるのが嫌で、で、子どもといるの辛くなっちゃって。え、だって、子ども生まれるって、めちゃくちゃハッピーなことじゃないですか。みんなから歓迎されて。で、きれいなものなのに、風俗に来てる男たちに何でそんなこと言われないといけないんだよ、影で言われてるとしても。何かむかついて、この人たちに何がわかるんだろうとか、楽しくて働いてるわけないのに。全部に何かむかつくというか、何にも知らないのに。で、しまいには子どものこととかも書き始めるから、もうむかついちゃって。一番はそういうこと書かれてる自分、そういうこと言われたりとかしてる自分が、子どもといる時間がめっちゃ辛くて、ごめんねって思っちゃって、何かもう、ごめんね、ごめんねって思って。ほんと、こんなお母さん、自分勝手でやだなー、こんな、ごめんねって、一人になったら思わないんじゃないかなっていうところから、もう一緒にいたくない。だんだん放任しちゃて子どものことを。金銭面もない、支えてくれる人もいないから、だから風俗で働いてたけど、辛くなっちゃって、もう一人になりたい、誰も自分のことを知ってる人がいないところに行きたいと思って、こっち来て一年以上経った。私って死にたいのか、生きたいのか、何なのかわかんないんですけど、死ぬんなら怖くないんです。むしろ、事故で亡くなってる人たちの代わりに、私が死んでも全然いいくらい惜しくないんですけど。生きてるの、辛いことばっかりだから、生きてる理由がわかんないから。

 うん。うん。子ども? 最近になって、何とか、冷静になってきて、申し訳ないことしたなとか、結局、子どもって母親だけが、支えだから、よりどころなのにと思って。お母さん、ご飯作んなくたって、私は結局そういうときに守ってもらえたから、申し訳ないなって最近は思う。でも、私が施設預けたときに、おばあちゃんが親に言ってたみたいで。私、誰にも言わないで出てきたんですよ、こっちに。で、おばあちゃんがこっそり言ってて、預けたって。したら、親たちがすぐに引き取りに行って、今実家にいる。でも、私はまた一緒にいようとかはもう考えてない。もう無理。また罪悪感でいっぱいになる。今度はこの一回突き放しちゃったことに対して無理。お母さんとも多分また言い合いになるし、もうわかってる、全部わかってるから。だから一人でいたほうがすごい楽。

(間)

 どう頑張ろうとしても無理。結局、何で二人なんだろうとか、何で、何か、何か、うーん、普通お父さんいるのに、私たちいないんだろうとか、人と私を絡めちゃうから、あの人より不幸だとか、劣ってるとか、比べちゃう性格だから昔から。その時点でもう、うち的には終わってて。そう、もう取り戻せないものだから。

 三人で暮らしてたときは、普通のお母さんだったと思う。普通に家事して、子どもと散歩行って。また地域のそういう、ちっちゃい子集まるとことかにも行っていて。そうそう、もうかわいいかわいいだったから、もう動画も写真も死ぬほど撮って、普通の家庭でやってくと思ってたから私は。けど、それがちょっと、あれってなった。私、よく言われるのが、ゼロか百しかないって言われるんですよ。完璧にしてたい。部屋ちょっと汚くなったら、もうとことん汚くして、あーもう嫌だってなって、と思ったら、ある日一日でめちゃくちゃきれいにしたりとか。だから人との関係も、ちょっとでも悪く思われたりとか、あなたってこここうだよねとか悪いこといわれたら、ああ、この人によく思われてることばっかじゃなくて、悪くも思われちゃってるから、ああ、もうだめだと思ってその人との付き合いが適当になるんですよ。だから、子どもともお父さんいなくなっちゃたから、だめだってなっちゃう。完璧じゃない、もう普通の家庭じゃないって。だって、お父さんいないのに、私だけいたって幸せなのかなとか。

 預けるまでも放任して何もしてあげなかったんですね。ほんと何週間とか。子どもなんか、まだ三歳とかだったのに、⻭磨きも自分でして、髪の毛も自分で乾かして拭いて、自分で布団敷いて、自分で寝てて。それまでバカみたいに泣いたり、できない、あれできない、これできない、ママやってみたいな感じだったのに、私がもう心ここにあらずみたいな感じだったからか、子どもって何か察するのかわかんないですけど、何か全部わかった感じで、勝手に寝たりとかしてて。で、預けるまで、私ほんともう真顔で毎日過ごしてて、無表情みたいな。笑いもしないで、話しかけられても、うんうんうん、みたいな感じで。保育所にも、無で行って、辞めますって言って。帰るよって言って帰ってきてとか、もうほんと人間じゃないみたいな。もう早くどっか行きたいみたい、むしろ死にたいって毎日思ってて、こっち来て冷静になると、もうあの時別人だったなって。東京にいるほうが自分自身でいれてる。誰に媚びることもなく。あっちにいるときは、よく思われたいで、あっちに媚びて、こっちに媚びて、悪く言われないように。でも結局悪く言われて、ああ疲れたみたいな感じだったけど、こっちに、別に嫌われてもいいしみたいな、別に何も怖いものなくてって感じだから。自分のせい、自分が悪いって思ったほうが楽、それは昔から思う。何か悪いことあっても、相手が悪いって思っちゃうとキリががないから、自分の悪かったところ探しを昔からしてて。だから会社で理不尽なことで怒られても、あ、これ何か自分が悪いところあったからだなーって思えば、すっごい楽。自分悪者にしちゃえば楽。あえて自分から悪者になっていくスタンスもあるし、何かもう(笑)って感じ。こっちにいるほうがまだ楽かな。

悪く言われたって、別に自分の中だけで解消すればいいだけ。でも、これで子どもいたら、もう嫌、無理、耐えられない。ごめんねって思う。

 妹が北海道から誕生日にプレゼントと手紙くれて。家入って来た瞬間に、はいって渡されて、妹からのプレゼントだと思って開けたら子どもから手紙入ってて、何か、ありがとうみたいなのが書いてあって、うわ、もうやめてって思った。申し訳なくなっちゃう。嫌ってくれたほうが楽って思っちゃう。そんなね、言われたら逆に何か辛くなっちゃう。もうママ大っ嫌いみたいな、もう会いたくないみたいな、のほうがいいのに、いつもありがとうみたいな、大好きだよみたいな、お仕事頑張ってねみたいなのが書かれてて。何か思い出したくないのに母性みたいなのが出てきちゃって、うわー、この感じ嫌だなーって。貰ったけど。自分悪いことしたなって思っちゃうじゃないですか、そんなの見たら。逆に辛くなる。 でも、普通に会ってハグとかしてあげたい、昔みたいに。けど、またずっと一緒にいたいかって言われたら、私は多分普通の母親とかみたく、ちゃんとできないから、もうできてないから、もう無理かなーって思う。でも、ちゃんと元気ではいてほしいなって思う。

 保育士のアルバイトとかも、募集してるから、入ろうとかとも思ってた。けどまだ働いたことはない。給料が安い。でも、エステで働いてたときとかも、彼女たちが姪っ子甥っ子の話ししてくると、もう聞いてるの辛くなっちゃって。だから保育所とか幼稚園とかにいたらちょっとしんどいかなって思う。だから全く関係ない証券とかに今はいる。仕事の内容も何も知らないから、ばかな子って思われてて、そっちのほうが、すっごく楽。私はもう何もできませんみたいな感じのほうが、すっごい楽で。あっちではそれが許されなかったから、ちゃんとしてないと、しっかり家事して、あれしてこれして、何かほかのお母さんたちとも関係築いて、みたいな。もういろんなこと気にして全部完璧にしていないととか。旦那さんも、親からもよく思われたいとかで、何かもうキャパオーバー、パンクしちゃいそうで。でも、お母さんにも相談できないしとかもあったから、こっちにいるほうがすっごい楽。でも保育士はなれないかな。思い出しちゃうし。自分で悪いなって思っちゃう、そればっかり。そもそもの昔からのスタンスが、自分が悪いなっていうものだったから。何でだろう。やたら学校の先生に目の敵にされたりとかがあったから。何で自分ばっかりなんだろうとか、やりやすいのかなとか、いじめやすいというか、何も言わないから。むしろ何も言わないからそれが気に入らないのかなとか。何かそうじゃないですか。彼氏彼女も、彼女がめちゃくちゃ言っても、男の人って黙っちゃうじゃないですか、言えば言うほど。それにむかつくじゃないですか女の人。それの感じで、多分私もそう思われてたんだな。こいつ何で何も言わないんだろうみたいな。だから何か、今だったら割と好き放題、何でも言ったりもしてるから、どう思われてもいいから、もう。だから昔とは違う。私、多分昔は偽ってたから。楽。別にいつ死んだところで誰にも迷惑かけないしとかも思うし、子ども?

あー。うん。

(間)

 うん、怖くない、何にも。

(間)

 でも今日初めてこの事人にしゃべった(笑)だって、もし私がそういうこと話されたら、うーわーみたいな、急に黙るみたいな、わー、何か悲惨だなー哀れだーなんて思うから、ちょっと私は。そう思われたくない。不幸そうな人見ると自分が幸せだなって、人って思うじゃないですか。そう思われるのわかるから、話さないようにしてた。わー、この人何か悲惨な人生だなとか思われたくないな。でもまあ、子どもも幸せそうだし、今。たまにママに会いたいって泣いてるらしいけど。こんなひどいことしたのに私に会いたいんだとも思う、単純に、子どもって。でも会わせないようにするらしい、うちの親が(笑)許さないみたいな。

 ──理想の死を教えてください。

 理想? ほんとに、じゃあ何も着飾らないで言ってしまうと、震災で死にたい。みんな一緒がいい。会社とかいたり、電車にいたりとかで、え、何? 何? って思いながら訳わかんないまま。誰かと一緒がいい(笑)死ぬとき、多分一番さみしいと思うから、誰かと一緒がいい(笑)誰でもいい、それはほんとに。初めて顔合わせた人とか、別にその場にいた人とか、誰でもいいけど。しょうがなかったことだよねって。病気とかよりはそういうほうがいい。若くても、年いってても、どっちでもいいけど。そう、福島の震災あったじゃないですか。あれの動画とかはよく見ていて。実家にいたときで、東京来るほんと直前とかも見てて。それ見て、何か想像できたんですよ、自分がそういうので死ぬのが。全然、安易に想像できたんですよ。だから多分、死んじゃう感覚? みたいな何か。だから受け入れられる気がする。むしろ、いっぱいの人、自分だけじゃないじゃないですか、その瞬間に亡くなったのは。だったら、何か、人と一緒がいいなって思う。この間会社行って、そしたら部⻑から北海道大丈夫? って言われて。え、何ですかってなって。地震あったんだよみたいな、結構おっきいやつって言われてケータイ見たら、妹から初めて死んじゃうかと思ったってメールがきてて。そう、あ、そんなすごかったんだー。でも、正直どうも思えなくて。心配したふりをしたんですけど、私、関心ないんだと思っちゃって、人が死ぬこととかを。関心がもうない。昔だったら、何かよく家族物のドラマとか見て泣いてたんですけど、感情移入しちゃって。うーん、何か今、別にしょうがないんじゃないかなとか、死んじゃったりとかしても、そういうの。早かれ遅かれ人って死ぬから。何か、昔の考えだと、え、何で死んじゃったの? みたいな、惜しむ気持ちがあったんですよ。生きてたら、まだこういうことできたのに、いろんなことできたのに。今は、亡くなっちゃったら、まあそれがもともと決まってた死期なんじゃないのかなとか思って、事故とか何でも、こうなることは決まってて、それに向けてその人はただ生きていたっていうだけなんじゃないかなと思っちゃう、最近は。

 震災で死にたい。誰か、死ぬ直前に誰かの顔見てたい。さみしい、私、さみしいんですよ、結局は。常にさみしい。昔からさみしくて。お母さんとふれ合ったので覚えているのが、小学校一年生のときに、妹二人が年子で生まれてきたんですよ。それで全然構ってもらえなくなって、お母さんに見てほしいから一生懸命オムツ変えたり、ミルクあげたりとか妹たちにしてて。それをすっごいほめてくれて。でも私に直接ハグしてくれたりとかしてくれなくて、忙しすぎて。そしたら何か、私、小学校上がってすぐのときに、入学して何日目かのときにめっちゃ寂しくなって、猛烈に。家帰ってきて、私が本読んでたのかな。すっごいさみしいの我慢するかのようにしていたら、お母さんが、今、二人とも寝てるから、おいでって言ってくれて、ハグ。私すっごい恥ずかしくて、最初なんかもじもじしてて。で、ママ、急に何なのとか思って。何でハグしてくれるんだろうとか、え、いいのかなって。悪いわけないじゃないですか。なのに何か、いいのかなみたいな。で、おいでって言われて、ハグされて、何か、すっごい落ち着いたのを覚えてる。

 ──いま恋人が欲しいと考えますか?

 思えない。大事にできないと思うから。自分をそもそも大事にできないから、相手のことどう大事にすればいいのかが、もうわかんない。私は手当たり次第、遊んだりとかしてなかったから、彼氏のこと大好きで、めっちゃ大事にしてたけど、裏切られたみたいな感じだったから、大事にしても結局こうかみたいな、人間ってこうかみたいな、思っちゃうから。今作っても、あんまり、てか、もう今後恋人ができたとしても大事にできない。ほんとの本音言えなかったり、言ったら離れちゃうんじゃないかとか、そういう不安のほう大きい気がする。

 ──今日話をしていて思い出したことはありますか?

 一つは、私がまだ小学校のときに、お父さんがめっちゃ酔っ払って何か、お母さんにめっちゃ殴ったりとかしてて、それを妹たちに見せたらだめだって思って別の部屋に避難させたことと、もう一つがお父さんが飲みすぎて、車の中からお母さんに蹴っ飛ばされて、外に。鼻血流しながら朝方帰ってきたこと思い出した。男ってばかだなーって。女って大変、取り締まるの(笑)ほんと男って自由奔放だし(笑)本能的。私? 私は、おとなしくて、誠実でまじめ。

All Posts
×

Almost done…

We just sent you an email. Please click the link in the email to confirm your subscription!

OKSubscriptions powered by Strikingly